血尿と背中の激痛…それ、尿管結石かも!? ある日突然、トイレで赤い尿に驚いたり、背中や脇腹に強烈な痛みを感じたりしたことはありませんか?それはもしかすると、尿路結石のサインかもしれません。 尿路結石とは? 尿路結石は、腎臓から膀胱へと続く尿の通り道にできる石のことです。主にカルシウムやシュウ酸が結晶化してでき、腎臓の中で小さな結石が育ち、尿管に落ちると強い痛みを引き起こします。 こんな症状があったら要注意! 尿路結石の典型的な症状は、「突然の激しい腰背部痛」「肉眼的血尿」です。 特に、 ・脇腹や背中に(じっとしていられないほどの)激痛が走る。 ・尿の色が赤やピンクっぽくなる(肉眼的血尿)。 ・上記の症状に加え、吐き気や冷感が出現した。 ・排尿時に違和感や痛みがある。 といった症状がある場合は、尿路結石の可能性があります。 なぜ、血尿がでるの? 尿管に落ちた結石が粘膜を傷つけることで、尿に血液が混じります。これが肉眼的血尿として現れます。痛みがなくても血尿が先に出ることもあります。 「そのうち治る」は危険!すぐに受診を! 尿路結石は放置すると、腎臓の機能を低下させたり、尿路を閉塞させることで尿が詰まり腎盂腎炎(重い感染症)を引き起こすことがあります。強い痛みや血尿がある場合は、すぐに泌尿器科を受診しましょう。 診察では超音波検査やCT検査、レントゲン検査で結石の大きさや位置を確認し、適切な治療を行います。小さな結石なら、水分を多く摂りながら自然排石を目指しますが、大きい場合は薬物療法や体外衝撃波による結石破砕術や、経尿道的や経皮的に手術が必要になります。 まとめ 突然の腰背部痛や肉眼的血尿があれば、それは尿路結石のサインかもしれません。放置せず、早めに泌尿器科を受診しましょう。適切な治療を受けることで、痛みを和らげ、再発を防ぐことができます。尿路結石を予防するためにも、日頃から水分をしっかり摂ることを意識しましょう! 月曜外来担当 五十嵐大介