夜中のおしっこの回数が増える(夜間頻尿)の原因について~その② 夜中に、おしっこのために1回以上起きなければならない症状を「夜間頻尿」といいます。加齢とともに増える症状で、ご高齢の方では夜中にトイレに行くことで転倒のリスクもあり放置できない問題です。「夜間頻尿」の原因は大きく分けて3つあります。 ①尿が作られすぎている(多尿・夜間多尿) ②尿が膀胱に少ししか貯められない(過活動膀胱) ③眠りが浅い、寝つきが悪い(睡眠障害) 今回は②の「尿が膀胱に少ししか貯められない」=「過活動膀胱」について説明します。「過活動膀胱」とは急に尿意を催して何回もトイレに行ったり、トイレに間に合わず尿を漏らしてしまったりする病気です。つまり膀胱が固くなって拡がりにくくなり膀胱が小さくなってしまうのです。計量カップなどで1回の尿量を測って毎回200ml以下の場合、膀胱が小さくなっている可能性があります。これでは夜中に何度もトイレに起きなくてはならなくなりますよね。「過活動膀胱」はお薬で症状を緩和することもできるのですが、男性の場合は前立腺肥大症が原因となっていることが多く正確な診断と治療が必要となります。 院長 藤田喜一郎